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森と林業のちしき

針葉樹林と田んぼの風景
人工林と天然林?

第2次世界大戦中たくさんの木が使われ、
戦後も焼けた家の建て直しなどで木が使われました。
使ったので、今度は成長が早く当時価値も高かった
スギやヒノキを植林しました。

これが人工林です。
日本の森林面積における人工林の割合は41%です。
(2012年 林野庁HPより)

間伐されて光が入るようになった森
人工林の緑が美しい?

人工林とはいえ
木がたくさん育って山が青々としているならいいか
と思えそうですが、事態は少々異なるようです。

人工林は放置すると
木々同士が重なりあい、本来の成長できず、
しっかりと根も張れず、水も蓄えにくくなります。
そしてこれは土砂崩れの原因になります。

密集して、日光も養分も十分ではないと
月日が経っても、木は太くなれません。
太くなれないと丸太の価値も出ないので、
山に手入れをする余裕も出てこないという
悪循環が生まれます。

それから、針葉樹ばかりの森には、
木の実が無いので動物が住めません。
仕方がないので、
動物は食べ物を探しに、田畑に降りてきます。
そしてそれは、獣害となるのです。

対策として、
木の成長に合わせて適度に伐採して、
森に光が入るようにし
残す木や広葉樹の芽の成長を促す作業が必要で、
これが「間伐」です。

間伐をすれば、
針葉樹の森に陽が差し、虫が住み着く。
虫を食べに、鳥がやって来る。
鳥は広葉樹の種を運ぶから、
やがて、広葉樹が成長する。
そして、動物も住めるようになる。

広葉樹もたくさん伐ったのに
針葉樹ばかり植えた人工林は手がかかるようです。

桧の丸太を製材してもらっているところ
国産の木材は高い?

とある森林組合に行ってみたところ、
直径20数センチ、4mのヒノキの丸太が数千円でした。

1950~1960年代に植林された木が成長する前に、
木材の輸入自由化が開始され
安い外国産木材が使われるようになり
国産材も安くなってしまいました。

人工林の維持管理にはお金がかかるけど、
伐ってもお金にならない。
60年経って
ようやく木はいい感じに育ってきたけどあまり使われず、
人工林は放置されているというのが今日の現状です。

間伐された森と作業道
間伐するには?

間伐材は比較的に径が小さく、建材などには使いづらく
木を伐って山から搬出してきてもお金になりません。

間伐をしたことが無い森は、
作業道も無いので、作業道もつくります。
それにもお金がかかるので、補助金を使って、
なるべく、小さな支出で済むようにします。
数年後の、次の伐採のときから収益にしていきます。

場所によって、もしくは予算の関係で、
作業道がつくれないこともあります。
その場合、労力のかかる搬出まではせず
林地残材として、山に放置されることもあります。
林地残材は、災害の際に川に流れ込み被害を拡大させます。

山に入ると、マムシとマダニとスズメバチがいるそうです。
本当に命がけです。

間伐したあとの切り株
made in Japanの家具の木材はどこから?

日本で販売されている家具や、家具に使うための木材の
9割以上は外国産材といわれています。

例えばインドネシアで生産される木材の5割以上は
違法伐採木材であったと報告されています。
(林野庁HP インドネシア政府と英国政府との合同調査(1999年)より)
その違法材の世界最大の輸入国が中国といわれており
木材は家具や板材などに加工され再度輸出されます。

もしかしたら結果的に、家にある椅子の一脚くらいは、
元を辿れば違法伐採の木だったかもしれません。
そんな家具を買った覚えはないと信じたいですが、
たくさんの業者を経由している木材の流通の都合上
(例:輸出業者⇒輸入業者⇒合板メーカー⇒建材卸し⇒家具工場⇒小売店)
どこでどう伐られた木材か辿ることが難しく、
逆に違法じゃないと言い切ることも出来ないそうです。

ヨーロッパでは、150年前から植林をしていて、
伐ったら植えることを繰り返してきたそうです。
ですから、今では大木となった木を、
毎年伐っても無くならないというフェーズに入っています。

日本では、桐を同様に植栽しています。
桐の生産者さんでは、毎年伐ったら植え、育てています。
桐は、成長が早く15〜20年で成木となります。


どの木材をつかう

そんなわけで、
子どものモノをつくるとき
彼らが大人になったときの社会を想像しながら
どんな木で、何をつくって、どう売るか
その全体のデザインを考えています。